漏水量が0.03cc〜0.5cc程度で検知する事が可能です。(0.03ccとは、指先に水を付けた場合、落ちないで表面張力で先端に残る水量です。また、0.5ccの水量とは平面に広がった場合直径約20〜25mm程度の広がりとなります。)漏水が発生した場合、警告ランプと警報ブザーで知らせます。(ブザーは消音も可能です。) また、滴下した雨水が乾燥しても、この記録を残すことができるため、検知器(LDシート)の設置場所が無人であっても、後日確認することができます。これによって、降雨時に建設系社員の配置も適切に行え、無駄な人員配置を極力少なくすることが可能となります。また、全く気付かなかった漏水箇所も発見する事ができます。(天井にシミや変退色が発生するのは、度重なる漏水の結果、現れる症状です。) このデータを積み重ねることにより、降雨毎に発生する漏水か、或いは暴風雨時のみの漏水であるのかが判明し、適切な改修時期や改修仕様を検討することができます。
●導電性印刷
検知シートには、導電性のある樹脂-共重合ポリエステル等により、断線試験が可能なパターン印刷(シルクスクリーン印刷)をします。
A-D or B-C=漏水検知  
A-B or C-D=パターン断線検査回路
●不織布(保水シート)
雨水が滴下した時に、ある程度保水することができる必要があります。保水することにより、微弱電流が流れます。また、取付けた際に、釘等の落下物からの保護にも役立ちます。材質としては、グラスウール、網目状ポリエチレンシート、フェルト等の不織布で、親水性と保水性能を保持した電気的絶縁物質が適切で、なおかつ柔軟性にも優れています。

●シート
滴下した雨水が下部へ透過しないようにするため、防水性能のある樹脂製シートが適しています。

当システムは、検知器(LDシート)と制御部から構成されています。通常、水は大電圧なら通電しますが、数ボルトであれば通電しないとされています。しかし、一般的な電圧計では検知できない微弱電気が流れています。雨水がシート状の検知器に滴下して保水されると、それを内包した両極の金属線が短絡し数μAの電気が流れます。その電気を増幅して、ランプやブザーにより知らせる装置です。
従来の小型の降雨センサーは、導電体に水溶性ポリマーや吸水性ポリマー等をコーティングして、その電気抵抗値の変化を時間的に検出するものですが、その対象は極小面積です。たとえば自動車のワイパー自動運転や洗濯物用テント開閉スイッチ等が、それです。ところが、このシステムを天井面のような大面積に拡大することは製造費や重量、あるいは消防法の問題で困難です。その解決策として、面的に配置した2系統の電導体に雨水が滞留するとき、この2系統の電導体が短絡することを検知するシステムを開発しました。当システムは取付工事も簡易で、回路的にも単純なものを使用しているため安価で、故障が少なく安定した検知器となります。
建物の漏水状況を素早く的確に検知するシステムです。当システムによって、駅、電話交換機建物、変電所、文化財収容施設、図書館等の、雨漏りが大きな事故・損傷につながる建物において、わずかな雨漏りの段階でその箇所を検知し、適切な修繕を行うための情報が得られます。また、検知器(LDシート)を裁断して使用する事により、雨漏りの検知箇所を小さな区画から大きな区画まで自由に設定できます。一般的に、1回の降雨で発生する雨漏りの水量はわずかですが、長期間それが続くと建物内の天井材や機器に損傷が発生し、予告なしに突然事故として現れます。漏水検知システムは、このような大面積の範囲で発生する雨漏りを事前に検知し、具体的な位置を建物管理者に知らせる装置です。

漏水検知システムの特徴
 ◎ 大面積での漏水検知が可能
 ◎ 漏水の発生と同時に検知が可能
 ◎ 微量(0.03cc程度)な漏水の検知が可能
 ◎ 漏水箇所と日時の記録を残せる
 ◎ 取付工事が簡易
 ◎ 安価

LDシート
@6,900-
検知器など
¥85,000-(8チャンネル)〜
取付費
       別途